京アニ火災生存者が証言した当日の現場の状況と助かった方法とは
戦後最悪の殺人事件となった京アニ放火事件に関し、生存者の方によって当日の状況が少しずつ明らかになってきています。
事件当時、どれだけ緊迫した状況だったのか?被害者の証言をまとめました。
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京都アニメーション放火事件とは
アニメ制作会社「京都アニメーション」(#京アニ)の火災で33人の死亡が確認されました。放火事件の被害者数では平成以降、最悪となりました。https://t.co/QhV0NT8uGa
— 毎日新聞 (@mainichi) July 18, 2019
京都アニメーション放火事件は、2019年(令和元年)7月18日に京都府京都市伏見区で発生した放火・殺人事件。
京都アニメーション第1スタジオに男が侵入してガソリンを撒いて放火したことにより、京都アニメーションの関係者に多数の死傷者が発生した。
7月19日23時時点で死者は34人に上り、「放火事件としては平成期以降最多の死者数」となった。
出典:京都アニメーション放火殺人事件
事件当時スタジオには74名の人がいました。
この火災により亡くなられた34名のうち、27名が全身やけどなどの焼死・4名が一酸化炭素中毒・2名が窒息で、残る1名は不明となっています。
その他34名の方がケガを負い病院へ搬送、残る6名の方は奇跡的に無傷だったそうですが、精神的ショックは計り知れないでしょう。
事件当初は多くの被害者が一酸化炭素中毒によって亡くなったと報じられていましたが、司法解剖によって死因が焼死だと判明したようです。
報道によると複数の刃物を持っていたとも伝えられており、強い殺意を持って犯行に及んだことが予想されます。
いつも通り仕事をしていたらいきなり見知らぬ男にガソリンをまかれ、職場に火をつけられるなんて前代未聞ですよね…
人間のやることとは思えません。
逮捕された男は現在も重篤な状態だと伝えられていますが、是非とも生き延びて事件の全容を解明した上で、しかるべき法の裁きを受けて欲しいと思います。
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京アニ火災放火事件の生存者が語る当日の現場の状況
「日本アニメの宝」とも評される京都アニメーションを襲った放火事件。身柄を確保された男がガソリンをまいて火を付け、炎が一気に広がる「爆燃現象」が起きた可能性がある。 #京アニ https://t.co/i4HQzRsqIw pic.twitter.com/EXedGl2YrF
— 朝日新聞デジタル@金のデジモ (@asahi_gdigimo) July 18, 2019
日がたつにつれ、当日の現場の状況が明らかになってきています。
事件当時、2階にいた男性社員の証言をまとめました。
1. 事件直前
- 1階…デスクワークの10数名
- 2階…デザイナーら約30人が作画などの作業中
- 3階…アニメーターや監督がいた
スタジオは普段、人が多く集まり「わちゃわちゃと作業をしている」場所だそうです。
2. 事件発生
10時半ごろ。
男性社員が2階でいつものように作画に当たっている時でした。
- 1階から、誰かが言い争うような声と、「うぉー」という男の怒号
- 続いて女性の悲鳴
- 直後に爆発音が、大型バイクのエンジン音のように「ドッドッドッドッ」と連続で、次第に大きくなりながら鳴り響く
- 10秒もたたないうちに、吹き抜けのらせん階段から墨汁のようなどす黒い雲のような煙が2階に上がってきた
10秒もたたないうちに2階まで煙が上がってきたのは想像を絶する早さですね。
とても冷静に逃げられる状況ではなかったと予想されます。
3. 黒煙の中、ベランダへ避難
- 別の階段を使って1階から、若い男性社員が駆け上がってきて「火事だ!」と叫ぶ
- その階段の近くにいた女性社員が非常ベルを押す
- ピーッと耳をつんざくような警報音が響く中、黒煙は一瞬で2階に充満
- 目の前は真っ暗になり、伸ばした手が見えなくなるほど視界が遮られる
ここで男性社員は「このままじゃ確実に死ぬ」と思ったそうです。
- 煙で頭がクラクラする中、ベランダ方向から差し込むわずかな太陽の光を頼りに、走った。
- 黒煙は、らせん階段を伝うように3階へと昇っていた。
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京アニ火災放火事件の生存者はどうやって助かった?
【京アニ放火】
35人が犠牲になった京都アニメーション第1スタジオの放火殺人事件で、生存者の多くが2階のベランダから飛び降りていたことが京都府警の捜査でわかりました。
事件は18日で1カ月になります。 #京アニ#KyotoAnimation
https://t.co/lUvtEwLWaa— 朝日新聞デザイン部 (@asahi_designbu) August 16, 2019
2階ベランダに出た男性社員は、
ここから飛び降りたら死ぬか、大けがをするかもしれない
という恐怖が頭をよぎったそうです。
しかし同時に、背中に熱風を感じており、火はそこまで迫ってきていることがわかりました。
下からすでに飛び降りていたとみられる数人の同僚が
「大丈夫。飛び降りられます。ジャンプ、ジャンプ!」
と声をかけてくれたため意を決して2階からジャンプし、腰から落ちるように着地しました。
すでにスタジオは激しく炎上しており、はうようにしてその場を離れたそうです。
現場には火だるまになっていた人や、飛び降りたときに足を捻挫してうめき声を上げていた男性もいたといいます。
この男性社員が九死に一生を得たのは
視界が煙に遮られる中、太陽の光を頼りにベランダへたどり着いて2階から飛び降り、大きな怪我もなく避難することができたからでしょう。
ジャンプを促してくれた同僚の方のおかげでもありますね。
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まとめ
今回は、京アニ放火事件で生還した被害者の方の証言をまとめました。
事件について知れば知るほど、いかに刻一刻を争う事態だったかがわかり、やり切れない思いになりますね。
被害に遭われた方たちが1日も早く回復することを祈っています。